第103章 データエラー

「えっ、まだ食べてないの?」

昨日あれだけ色々あったのだ。小さなケーキなんて口に入るはずがない。

石黒風生はうなずき、すぐに思い出したように言った。

「そういえばさ、昨日の男って……柊さんの何? なんかめちゃくちゃ怖かったけど。変なことされてないよね?」

立花柊は眉間をわずかに寄せる。踏み込みすぎだ。

「あなたに関係あります? それより、今日は何の用で来たんですか」

石黒風生は途端にしょんぼりした顔を作った。

「いじめられてないか心配で、聞きに来ただけ」

それから、少し身を乗り出す。

「あとさ、俺、石黒風生。柊さん、名前まだ聞いてない」

立花柊は一瞬迷った。隣同士で暮らす...

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