第104章 新しい隣人

彼女はその書類をひったくるように手に取り、遠慮もなく踵を返して出ていった。

背後で扉が閉まり、重すぎもしない鈍い音が、ぼすん、と廊下に落ちる。

立花柊は椅子の背にもたれたまま、閉じた扉を見つめ、口元だけをわずかに吊り上げた。

――やっぱり。誰だって、管理されたくはない。

けれどこの支社は、このまま放置すれば、いずれ本社に切られる。

そうなったら、ここにいる全員が職を失うのだ。

立花柊はペンを取り、ノートに続きを書きつけた。

午後。

午前中から立て続けに動き回って喉がからからになり、立花柊は立ち上がって給湯室へ向かった。

中では数人の社員が雑談していたが、彼女が入った瞬...

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