第117章 借金を回収する

着いてみて初めて分かった。そこは、目を疑うほどボロボロの団地だった。

路地は狭すぎて、彼女の車ですら奥まで入れない。

仕方なく停めやすい場所を探し、あらかじめ用意してきた荷物を手に、歩いて中へ向かった。

建物は荒れ放題。階段室にはむき出しの配管と電線が這い、階によっては照明すらない。闇がべったり貼りついていて、まるで安っぽいホラーの舞台みたいだ。

立花柊は眉をひそめたまま、きしむ階段を一段ずつ上がり、最上階の一室の前で立ち止まった。

そして、ノックする。

「コンコンコン……」

周囲を見回す。

なぜだろう。叩いた振動が建物全体に伝わって、ぐらりと揺れた気がした。

このドア、遮...

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