第122章 ボロを出す

「もしもし? 佳織? お母さん、ちょっと話が――」

曾我梅が言い終える前に、立花佳織が食い気味に遮った。

「前にも言ったでしょ。勝手に電話してこないで!」

「お母さんだって分かってるわよ。でも……ほら、トラブルが起きちゃって……」

「で、何が起きたの?」

曾我梅が佐野健邦のやらかしたことを一通り説明すると、受話器の向こうで、重たいものが床に落ちて砕ける音がした。

佳織の声は怒りと焦りで尖る。

「……バカ! なんでそんな簡単なこともまともにできないの!」

「佳織! お父さんのこと、そんな言い方しないの!」

曾我梅だって内心では同じように佐野健邦を罵っていた。けれど、娘が口にす...

ログインして続きを読む