第131章 罠にかけられた

立花柊の胸が、すとんと沈んだ。

「……十分経っても私が戻らなかったら、応接室に来て」

立花柊は坂東敏恵にそう言い置くと、踵を返してオフィスを出た。

応接室では。

曾我梅と佐野静が、いらだちを隠せずに待っていた。

「……お母さん、どうしてここに?」

立花柊はわずかに目を見開く。

遅れて現れた立花柊に、佐野静が噛みつこうとした瞬間。

隣の曾我梅が鋭い視線で制し、佐野静は舌打ちまじりに目をひっくり返した。

そしてスマホを取り出し、苛立ちを紛らわすようにいじり始める。

曾我梅は何も言わず、立花柊を見据えたまま立ち上がった。

次の瞬間。

「どんっ」

膝が床を打つ鈍い音とともに...

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