第134章 立花柊に恥をかかせる

立花柊はショッピングモールの中で、ドレスショップを四、五軒もはしごした。

どの店でも「晩餐会用のドレスを探している」と口にした途端、在庫切れを理由にあしらわれるか、目が眩むほどの値札を突きつけられて引き下がるしかない。

いくら立花柊が鈍くても、誰かが裏で手を回しているのは分かった。

わざと彼女に「買えない状況」を作り、諦めさせようとしている。

立て続けの門前払いで、さすがに疲れが滲む。

もうやめようか――そう思った、そのとき。

ある店の前で、言い争う声が耳に飛び込んできた。

簡素なカジュアル服にキャンバスバッグ。

若い女の子が、分厚いデザインブックを握りしめ、目尻を赤くしなが...

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