第135章 彼女のために用意された罠

レッドカーペット。

フラッシュが、ぱちぱちと交差する。

無数の「カシャッ」というシャッター音が、カーペットの上のひときわ目を引くその姿だけを狙っていた。

立花柊は、銀灰色のドレスをまとっていた。歩くたび、裾のプリーツがかすかに揺れる。冷ややかで、憂いを帯びた高貴な白鳥みたいだ。

その瞬間、視線という視線が吸い寄せられた。

立花佳織は気が狂いそうな顔で叫ぶ。

「誰があいつにドレスなんか渡したの!?」

振り向いた先の保坂心月は、慌てて両手をぶんぶん振り、『知らない』と必死に訴えた。

立花柊の登場は、まるで爆弾を落としたみたいだった。メディアが一斉に沸き立つ。

ちょうど今、ユニバ...

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