第143章 きっと、失望はさせません

病院へ向かう車の中で、立花柊は言いたいことが山ほどあった。

けれど――どう切り出せばいいのか、分からない。

「柊。誰にも、お前を傷つけさせない」

瀬戸北斗は彼女をまっすぐ見て言った。

「……俺自身にも、だ」

その数言で、立花柊の胸はふわりと膨らんだ。

――これが、愛されるってこと?

心の奥が、少しずつ溶けていくのが分かった。

二人は病院に着き、手早く処置を受けた。あとは帰るだけ――そう思った矢先、救急車がけたたましく滑り込んできて、目の前の通路を塞いだ。

窓越しに見えたのは、新谷寒弥だった。医療スタッフを引き連れ、救急車から飛び降りる。

顔色は険しく、白衣は血で真っ赤に染...

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