第172章 内紛

立花柊は首をかしげた。

「……何の話?」

保坂琴美が口を開きかけた、その瞬間。

瀬戸北斗と立花柊、二人のスマホが同時にぶるりと震えた。発信元はどちらも、市警視庁。

「はい」

立花柊が通話に出る。

受話口の向こうは、硬い声だった。

「市警視庁・刑事一課です。曾我梅、佐野健邦の件で、正式な立件に伴う調書作成が必要です。至急、署までお越しください」

「すぐ伺います」

立花柊は迷いなく言い切った。

通話を切ると、彼女は居合わせた面々に苦笑を向ける。

「警視庁から呼び出し。今すぐ行かなきゃ」

瀬戸北斗が小さくうなずく。

二人は手短に段取りを確認し、保坂琴美に別れを告げると、そ...

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