第180章 全ての最後

刑務所の中は警備が厳重だった。高い塀に鉄条網。四方を閉ざされた空気が、肌にまとわりつくほど重い。

面会室には分厚い強化ガラスがはめ込まれ、冷え切った静けさだけが支配していた。

曾我梅はガラス越しに相手の顔を見た瞬間、息が止まった。

まさか――ユニバ・グループの実権を握る瀬戸北斗が、わざわざ自分に会いに来るなんて。

短い動揺のあと、曾我梅は受話器を取る。声は苦く、そこに濃い怨毒が滲んだ。

「瀬戸社長はお忙しいでしょうに。どうしてこんな場所まで、私みたいな囚人に会いに?」

瀬戸北斗は淡々と言った。

「興味がある。お前は全財産を賭けて立花佳織を支えた。結果は塀の中だ。外で悠々と生きて...

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