第21章

「……くだらないことを言うな」

そう言い捨てた瞬間、いったん緩んでいた瀬戸北斗の眉間が、またきつく寄った。指先で煙草の火を押しつぶし、冷たい声で続ける。

「適当なことを並べるな」

「じゃ、どういうことなんだよ?」

季原青陽は好奇心に火がつくと止まらない。身を乗り出し、畳みかける。

「さっき、俺この目で見たんだぞ。あの女、あんたの部屋から出ていったって」

そして遠慮なく、瀬戸北斗のベッドの縁にどかっと腰を下ろした。にやにやしながら肩を揺らす。

「ボスさぁ、もしかしておばさんにまた結婚催促されたんじゃね? 適当に女連れてきて誤魔化したとか」

「てか、あの女……立花補佐とは比べもの...

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