第77章 私はあなたの母よ

立花昭沙は、親友がそういう反応をするだろうことなど最初から分かっていた。だからこそ、つい苦笑が漏れる。

「北斗のことは私が小さい頃から見てきたのよ。嫌うわけないじゃない」

「じゃあ、いったい何が理由なの?」

保坂琴美は眉間にうっすら皺を寄せ、手にした茶碗を持ち上げては、また静かに置いた。

立花昭沙は琴美を見つめ、言葉を選ぶように間を置く。

「琴美さん。北斗が、周防徳勝を“中に送った”理由……北斗から聞いたことある?」

保坂琴美の目に、はっきりと疑問が浮かぶ。なぜ今さらそんな話を、という顔だ。

「仕事の件でしょ? 周防徳勝なんて元々きれいな人間じゃないし、北斗が片づけたって不思議...

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