第5章

「誰かが確実に去ることになる。でも、それは私じゃない」

「うちの提携先が、二十億円のファンドを完全に凍結した」

「会社の現状のキャッシュフローじゃ、来月分のサーバー費用すら払えない」私は容赦なく言い切った。「倒産と清算を避けるため、ただちに緊急のリストラを開始する」

「明日の朝八時、リストラ対象者の名簿をメールで一斉送信する。削減率は四割だ」

 短い、死人のような沈黙のあと、会議室は一気に爆発した。

「はぁ!?」由美がうっかりペン立てをひっくり返した。「あんた……そんなの、できるわけない!」

 大輔は頭をかきむしり、完全に取り乱した。「明日クビになったら、俺、クレカどうやって払え...

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