第6章
真一は全社グループチャットに通知を送った。
「明日の朝九時。全員参加のミーティング。今、真実を話せる最後の機会だ」
翌朝。
ビルの外は、完全に収拾がつかなくなっていた。
ガラス扉の向こうには、十数社ものメディアがカメラを構えて陣取っている。
配信者たちはスマホを掲げ、画面に踊る見出しも、もはや「報復的リストラ」ではなかった。代わりに点滅していたのは、致命的な新しいタグ――「中核コード流出スキャンダル」。
社員たちは鞄で顔を隠し、疫病でも避けるようにレンズをかわしながらロビーへ駆け込んだ。いま「企業スパイ」の烙印を押されたい者など、ひとりもいない。
監視カメラの映像...
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