第14章 彼女を見張れ! 誰も逃がすな! 

しかし、それを聞いても紗雪はぴくりとも動かず、中へ入ろうとする素振りも見せなかった。

その様子に、蒼は不思議そうに首を傾げた。「マンディ先生? どうかなさいましたか?」

紗雪は首を横に振った。

まさか患者が朔也だったとは、確かに予想外だった。しかし、まだ間に合う。

診察料はまだ受け取っていない。今ここで反故にしたとしても、契約違反にはならないはずだ。

この男とこれ以上関わり合いになりたくない。

とにかく、この依頼だけは絶対に引き受けられない!

そう決意すると、紗雪はわざと声を低く押し殺し言った。「申し訳ありませんが、このご依頼はお断りさせていただきます。患者さんを診ることもでき...

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