第155章 陸斗の血液型報告

浅見紗雪はぱちぱちと瞬きをしたが、一瞬どう答えていいか分からず、結局何も言わなかった。

風間朔也も何も言わず、すぐに立ち去った。

彼が去った後、浅見紗雪は二人の子供を連れて研究所へ向かい、身体検査を始めた。

今回行われたのは、ごく基本的な健康診断ばかりだった。

研究所には専門の医療機器がすべて揃っており、準備が整うと、浅見紗雪はまず二人の採血をすることにした。

鈴は注射針を見るや否や、小さな眉をこれでもかと顰め、見るからに怯えていた。

彼女は尋ねた。「本当に血を採らなきゃだめ? 他の検査だけじゃだめかな?」

アナが傍らで浅見紗雪を手伝っていたが、鈴ちゃんの言葉を聞いて、思わず笑...

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