第187章 一生懸命に妻をからかう

こうして、二人はすぐに階下へ降り、出かける準備を始めた。

浅見紗雪は榊原瞬に、鈴のことを見ていてくれるよう一声かけた。

鈴が尋ねる。「紗雪ちゃん、どこ行くの?」

榊原瞬は声こそ出さなかったが、その眼差しはまるで彼女に『何しに行くんだ?』と問いかけているかのようだった。

浅見紗雪は正直に言う勇気もなく、言葉を濁して答えた。「陸斗とちょっと買い物に行ってくるだけ。すぐ戻るから」

彼女がそう言うと、榊原瞬と鈴は特に疑うこともなく、「じゃあ、早く行って早く帰ってこいよ」と言った。

「うんうん!」

浅見紗雪は頷き、素早く陸斗を連れて家を出た。

三十分後、車は風間邸の外に到着した……。

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