第281章 妻の手を繋ぐ

蒼はすぐさま頷き「人に命じて、できるだけ速やかに手配させます」と応じた。

その言葉が終わるか終わらないかのうちに、携帯が鳴った。

蒼は電話に出ると、朔也に報告した。「風間様、浅見香奈が逮捕されました」

「そうか」

朔也は無表情に口を開いた。「どうやら、榊原家が集めた証拠は、すでに提出されたようだな」

蒼は頷く。「そのはずです。でなければ警察が逮捕に踏み切るはずがありません。今回、香奈が返り咲くのは容易ではないでしょう。司の手腕をもってすれば、刑務所の底を這うことになりかねません」

蒼はこれに少しも同情しなかった。

香奈は悪事の限りを尽くしてきた。この結末は、彼女の自業自得だ。

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