第312章 彼女に弄ばれるのが好き

紗雪は、彼の口からぽろりとこぼれる愛の言葉に、もはや感覚が麻痺しそうだった。

この人、一度コツを掴んだら何でも言えるようになるんだ。どう返したらいいのかも分からない。

朔也は軽く笑ったが、別に紗雪がどう反応するかを期待していたわけでもない。

いずれにせよ、彼は今、求愛する側の立場だ。求愛者である以上、紗雪がまだ復縁を承諾していない今、どんな反応をされてもおかしくはない。

それに、朔也は紗雪にこうしてじらされるのも好きだった。

少なくとも、以前彼女にしてしまった借りを、もっとたくさん返す機会が得られるのだから。

そう思うと、朔也は紗雪の指を絡めたまま離さなかった。

蒼が車を回して...

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