第316章 見たら絶対に赤面する

朔也は少々苛立ちながら立ち上がると、外に出て酒を一杯注いだ。

今回の出張に同行しているのは、蒼の他に律もいた。

律は朔也の隣室に泊まっており、ちょうどシャワーを浴びて出てきたところだった。一日中働きづめだった兄が夜更けに寝もせず酒を飲んでいるのを見て、思わず尋ねた。

「こんな夜更けに何を飲んでるんだ?」

朔也は黙って一口飲むと無表情に彼を一瞥し、すぐに視線を戻した。その声色には棘がある。

「夜更けに酒を飲んじゃいけないのか?」

律はますます奇妙に思った。別に兄の機嫌を損ねるようなことはしていないはずだ。

なのに、なぜ兄の言葉はこんなにも刺々しいのだろうか。まるで火薬の匂いがする...

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