第318章 いい子だ、俺がいる

 その言葉に、榊原家一同はすぐさま智也に視線を向けた。

 紗雪を含め、皆の表情はどこか複雑だ。

 子供たちがまだそばにいたため、紗雪は智也に問い質すのをぐっとこらえ、二人の子供をあやす。

「陸斗、鈴、もう食べ終わった? 終わったなら、自分のランドセルの中身、ちゃんと全部入ってるか見てきてくれるかしら」

 二人の子供は、ママが自分たちを席から外させたいことに気づかず、素直に「食べ終わったよ!」と返事をした。

 そして椅子から滑り降りると、それぞれのランドセルをチェックしに行った。

 子供たちを行かせた後、紗雪はようやく智也に向き直り、少し緊張した声で尋ねた。

「智也兄さん、本当に...

ログインして続きを読む