第323章 彼女を寝かしつける

その夜、客が帰り、榊原家の一同は疲れ果てていた。

二人の子供たちは、先ほどまで元気に走り回っていたのが嘘のように、眠たげにこっくりこっくりと舟を漕ぎ始め、その愛らしい姿のまま、使用人に連れられてお風呂と休息に向かった。

しかし、紗雪と二人の兄、そして沢、清伊には、全く眠気はなかった。

原因は、もちろん智也だ。

彼はいまだに戻らず、しかも一切連絡がつかない。

沢はソファに深く腰掛け、呟いた。「あいつめ、必ず帰ってくるとあれほど固く誓っていたのに、もう何時だと思ってるんだ」

口ではそう言いつつも、その声には隠しきれない心配が滲んでいた。

司も眉をひそめて言う。「智也兄さんは昔から約...

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