第330章 彼女のために惜しむことなく何でもする

「ええ」

 紗雪は頷き、颯真と共に中へ入っていった。

 中に入ると、二人はすぐに智也の容態についてチームを招集し、状況の分析を始めた。

 その過程は決して容易なものではなかった。

 紗雪自身も医者であり、分析に没頭するうちに時間の感覚を忘れてしまった。

 あっという間に一時間以上が過ぎていた……。

 その頃、研究所の外にいた朔也のもとに、国内から連絡が入った。

 智也が生死不明であるというニュースが、すでにT市で爆発的に広まっているという。

 T市の上流社会の人間は、皆この件を知っているとのことだった。

 その知らせを聞き、朔也は胸中の予感が現実になったことを悟った。

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