第336章 目を開けると、彼が見える

紗雪はその言葉を聞いて、朔也が自分のことを心配してくれているのだとわかり、口を開いた。

「大丈夫。もう休みましたから、二度と倒れたりしません」

 しかし、朔也は彼女の言葉に耳を貸さず、掴んだ手を離さないまま言った。

「そんなこと、君に保証できるはずがない。昨日の夜だってそうだ。自分が倒れるなんて、思ってもみなかっただろう?」

紗雪は眉をひそめた。この件に関しては自分が悪いとわかっている。けれど……。

「お兄様のことが……」

「颯真には連絡しておいた」

 朔也が彼女の言葉を遮る。

「彼がいくつか資料を届けてくれた。家で目を通せるようにとな。それに、治療方針はまだ完全に固まったわ...

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