第374章 試み

 清伊は心配そうに部屋を出て、中には入らなかった。

 そのことがずっと気にかかっていたため、智也の看病をする清伊はどこか上の空で、固く絞ったタオルを、また水に浸しては何度も絞り直した。

 それに気づいた雫は、彼女が疲れているのだと思い、隣で声をかけた。「おば様、お疲れなのでは? よろしければ一度お送りしますから、お休みになってください。ここは私が看ていますので」

 清伊はタオルを脇に置き、無理に口角を引き上げて彼女の厚意を断った。「大丈夫よ、何でもないから」

 清伊はまだ気持ちの整理がついていなかった。今この状態で一人で帰っても、あれこれと悪い考えが浮かんでしまうだろう。それなら夜に...

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