第451章 どうして智也さんが

 紗雪はかなり意外だった。この話を切り出したら、父に猛反対されるだろうとばかり思っていたからだ。

 父が同意してくれるなら、わざわざ言葉を尽くして説得する手間も省ける。

 そこで紗雪は荷物をまとめるために部屋に戻り、午後にでもK市へ向かう準備を始めた。

 出発前、沢は娘を見つめ、やはり名残惜しそうな様子だった。

だが、娘には何も言わず、代わりに真剣な顔つきで朔也を睨みつけ、釘を刺した。

「紗雪ちゃんをしっかり頼む。もし紗雪ちゃんがお前のところで少しでも辛い目に遭ったら、この先、娘を嫁にもらおうなどと二度と思うな!」

 口調は非常に厳しかったが、そこには父親としての娘への愛情が込め...

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