第462章 もう何も求めない

紗雪は言葉にならない感動を覚え、朔也を見つめた。その表情は、目の前で起きていることが全て真実だとはまだ信じきれないようだった。

「あなた……いつから、準備してたの?」

これほど長く一緒にいたのに、ほんの少しも気づかなかった。

この男も、隠すのがうますぎるのではないだろうか?

朔也は優しい眼差しで笑みを浮かべ、今回ばかりはついに彼女に正直に打ち明けた。

「年が明ける前、君が俺と一緒に帰ることを決めた時から準備させていたんだ。言っただろう、他の人が持っているものは君にも与えるって! それに、これは俺が君に与えるべきだったものだ。すまない、以前は辛い思いばかりさせてしまった。でも今日から...

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