第506章 あなたのような人が好き

智也は身動き一つせず、また強引にキスされるのかと身構え、彼女の次の行動を待つかのように見つめていた。

 しかし、しばらく待っても、雫が動く気配はない。

 実際のところ、雫はそうしたくてたまらなかった。

 目の前の美貌が、彼女の心をかき乱す。

 だが、自分が慎み深く振る舞わなければ、彼に嫌われてしまうかもしれない、という考えが頭をよぎった。

 結局、彼女はがっかりして諦め、うなだれて不機嫌そうに言った。

「お風呂、入りたい」

 その反応に、智也は内心少し驚いたが、何も言わずに雫を引き止めた。

「酔ってるのに風呂なんて入るな。明日の朝にしろ」

「やだ!」

 雫は不満げに駄々を...

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