第99章 この風間姓の男は、まだ彼女に感情がある

浅見紗雪は一瞬呆然とし、気のない返事で応じた。「少し興味があるわ。ここに現れる薬草で、『希少』と呼べるものなら、薬としての価値もきっと高いでしょうし、年数も申し分ないはず。薬にすれば、すごく治療効果を発揮するでしょうね!」

風間朔也も淡々と「ん」と一言返しただけで、それ以上は何も言わなかった。

しかし、その希少薬草の競りが始まると、彼は背後に控える千堂蒼に、手で合図を送った。

希少薬草は一株十万から始まり、一箱に十株入っているため、開始価格は百万円。一回の呼び値は十万円以上とされた。

オークショニアの声が、ちょうど終わったばかりの時だった。

千堂蒼は即座に言った。「五百万!」

そ...

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