第118章

藤堂次郎の、とある人物と瓜二つの小さな顔を見て、藤堂光瑠は死にたい気持ちになった。

 彼女は慌てて手を伸ばし、薄井宴の口と目を塞いだ!

 彼に喋らせない、見せない!

「!?」薄井宴は完全に戸惑っていた。戸惑いと同時に憤りも感じている!

 先ほど彼女に押し込まれた際、額をクローゼットの扉にぶつけてしまい、今もまだ痛む!

 それに、自分は浮気相手ではないというのに、彼女は何をそんなに慌てているんだ!?

 仮に浮気相手だったとしても、今入ってきたのは彼女の夫ではないだろう!

 いや、そもそもそういう問題ではない!

「藤堂……」

「喋らないで!」

 彼が口を開こうとした瞬間、藤堂...

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