第166章

薄井宴は眉をひそめた。明らかに図星を突かれたのだ!

 太郎は口の端を吊り上げ、どこか嘲るような表情を浮かべた。

「これが、あんたがママを圭人に会わせない理由だろ? ほんと幼稚!」

「……」薄井宴は顔を黒くする。五歳の子供に嘲笑されるなど、人生で初めての経験だ!

 藤堂太郎は続けた。

「幼稚なだけじゃない。頭もおかしい! 忘れたのか? そもそも誰が彼女を圭人の前に連れてきたんだ? 連れてきた目的は何だったんだ? 圭人には心の病気があって、あんたは彼女を通して圭人を良くしようとした! 圭人が彼女を好きじゃないときは悩んで、今、圭人がようやく彼女を好きになったら、また悩んでる。あんた、自...

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