第168章

薄井宴は眉をひそめた。「どうした?」

「藤堂さんが倒れました!」

薄井宴の顔色が一気に険しくなる。「何があった?」

「分かりません、突然倒れたんです。倒れる前はかなり興奮されていたようですが、具体的に何があったのかはまだ……」

「……まず北条睦月に連絡して病院に運ばせろ。俺もすぐに行く!」

家を出る前、薄井宴は圭人の部屋の外に立ち、言い聞かせた。

「圭人、パパは用事で出かける。先に藤堂光瑠の息子さんたちと遊んでいなさい。眠くなったら、皆で一緒に寝ていいからな」

「……わかった」

子供たちは藤堂光瑠が倒れたことを知らず、薄井宴が藤堂光瑠に謝りに行ったのだと思い込んでいた。そのた...

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