第172章

 藤堂光瑠が家に帰ると、三人の子供たちが待ち構えていた。

 彼女の姿を見るやいなや、慌てて駆け寄ってくる。

「ママ!」

 藤堂光瑠はいつものように、一人を抱きしめ、もう一人を腕に抱き寄せた。

「みんな、まだ寝てなかったの?」

「ママを待ってたんだ。圭人のパパ、ママに何て言ったの?」

「ママに謝った?」

「ママ、今は気分よくなった?」

 子供たちは我先にと、愛するママのことばかりを心配している。

 この時、次郎と圭人はすでに入れ替わっていた。

 圭人はひかりが丘団地に残り、次郎は太郎と三郎と共に、夏川甘について帰ってきたのだ。

 藤堂次郎は小さな拳を握りしめ、藤堂光瑠をじ...

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