第193章

薄井宴は藤堂光瑠を抱きかかえ、圭人の病室へと戻った。

 圭人の病室はVIPルームで、専門的なベッドの他に、付き添い用の部屋とキッチン、トイレが完備されていた。

 薄井宴は慎重に彼女を付き添い用のベッドに寝かせ、枕を整え、布団をかけてやった。

 そして女性医師を呼び、再度彼女の体を診察させた。

 藤堂光瑠は箱入り娘というわけではなく、薄井家の奥様方よりずっと屈強ではあったが、武術の心得があるわけではない。多勢に無勢で、顔に傷を負い、体にもいくつか痣ができていた。

 女性医師が局所の写真を撮って薄井宴に見せると、彼の顔はみるみるうちに青ざめた。

 彼は携帯を取り出し、薄井昌山に電話を...

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