第220章

 次郎三郎は再び緊張した面持ちになった。「兄ちゃん!」

 太郎は依然として冷静だった。

「気にするな。好きに言わせておけ。俺たちが別人だっていう証拠はないんだ。これは心理戦を仕掛けてきてるだけだ。

 それに、俺たちが清水喬月だろうとなかろうと、あいつには何の影響もない。本当に影響があるのは昔のことで、誰が呼び出したかじゃない。

 だから、たとえ俺たちが別人だと知っても、約束の場所へ向かうことには変わりない。ましてや、あいつは知らないと俺は断言する」

 次の瞬間、また電話が鳴った。やはり非通知番号からだ。

 太郎はますます確信を深めた。

「見ろ、またかけてきた。俺たちが出ないと、...

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