第234章

藤堂次郎の馬が、清水喬月の馬に激突した!

 清水喬月は即座に馬の背から転がり落ちた!

 馬場の者たちは肝を冷やし、目玉が飛び出さんばかりに驚愕した。「!」

 皆、慌てて清水喬月の元へ駆け寄る。「お嬢様!」

 清水喬月にもしものことがあれば、自分たちの命もない!

 藤堂次郎は芝居がかった様子で叫んだ。「うわっ、助けてくれ、この馬が狂っちまった!どけ、どけ、どけ!」

 そう喚きながら、馬に乗って清水喬月の元へ突進し、あっという間にその傍まで迫った。

 藤堂次郎が手綱をぐいと引くと、馬はいななきながら前脚を高く上げた!

 その真下に、清水喬月がいる!

 この蹄が振り下ろされれば、...

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