第320章

「もちろん圭人のパパよ!」と夏川甘は言った。

 藤堂光瑠の心臓が速くなる。「どうしてわかるの?彼……彼が私のこと好きだなんて、聞いたことないわ!」

「でも、もう行動で証明してるじゃない!今日彼が喧嘩したのだって、あなたのためよ!考えてもみてよ、あんな大の男が、一人の女のために衝動的に手が出るなんて、これが好きじゃなくて何なの?言っとくけど、疑う必要なんてない。彼は絶対にあなたのことが好きなの!」

 夏川甘はきっぱりと言い切った。藤堂光瑠の心臓はさらに速く脈打つ。

 息が苦しくなるほど、頬が熱くなるほどに。

 彼が、彼女を好き?

 本当に?

 夏川甘が肩で彼女を軽く突く。面白いも...

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