第354章

人々は驚愕した。「誰だ?! あの藤堂さんか?」

薄井宴は切れ長の目を細め、一枚の写真を見せつけた。「俺の彼女、藤堂光瑠だ」

写真は彼と藤堂光瑠のツーショットだった。その時、藤堂光瑠は眠っており、目を閉じて安らかな寝顔を晒していた。彼はその傍らに寄り添い、スマホを掲げてこの写真を撮ったのだ。

どう見ても盗撮である。

誰かがスマホを手に取ってまじまじと見ようとしたが、薄井宴はその手をピシャリと叩き落とした。

「見るだけだ。触るな!」

彼はひどく彼女を庇っており、見るからに嫉妬深い男だった。

人々は彼と張り合うのをやめ、彼のスマホの画面を食い入るように見つめた。誰かが言った。「義姉さ...

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