第395章

そのころ、藤堂義尚は藤堂心と藤堂友里奈を連れ、廃ビルに身を潜めていた。

あの日、男たちに連れて行かれたあと、彼は一度、本気で最後の悪あがきを考えた。

もうどうにでもなれと開き直って、南家の両親に連絡を取り、自分たちを助けてもらおうとしたのだ。

だが、その途中で何者かに止められた。

相手は驚くほど丁重で、しかも彼の国内の借金まで肩代わりしてくれた。

状況がまるでつかめないまま、藤堂義尚は図々しくも「海外にもヤミ金の借りがあるんですが、それもなんとかしてもらえませんか」と口にした。

すると、相手は本当にそれまで返済してしまった。

それだけでわかる。相手はとんでもない金持ちだ。

そ...

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