第414章

藤堂光瑠が娘からの知らせを受け取ったとき、彼女は書斎で、誘拐された子どもたちの資料に目を通していた。

昨日、警察から概要が公表されるや否や、慈善団体がすぐに動き出した。全国規模で心理学のボランティアを募り、傷ついた子どもたちに無料の心理ケアを提供しようとしているのだ。

誘拐や人身売買を経験した子は、深刻な心の傷を抱えていることが多い。いま必要なのは、寄り添い、支える人間だった。

光瑠はちょうど児童心理を専門に学んだことがある。だから、迷わず応募した。

けれど――彼女には学位も、心理関係の資格もない。

今朝、薄井宴が家を出て間もなく、団体の担当者から電話がかかってきた。経歴の確認だ。...

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