第450章

薄井宴は険しい顔で眉間に深い皺を刻んだ。

「この農家レストランは、薬の売買に関わってる疑いがある。俺たちが迂闊に踏み込めば、向こうに気づかせる。警察の動きも潰すことになる」

謎の人物を追うのは、彼らの私事だ。

だが、警察と違法薬物が絡むなら話は別――公の案件になる。

違法薬物の深刻さは言うまでもない。津上だけでなく、国全体の安全に関わる。私事のために勝手に動いて、警察の計画をかき乱すわけにはいかなかった。

三人組は目を見開き、声を揃える。

「薬を売ってるの?!」

薄井宴は短くうなずいた。

「ああ」

その店名を聞いた瞬間、どこかで聞いた覚えがあると思った。少し考えて、ようやく...

ログインして続きを読む