第451章

巌谷研一が白いスーツ姿で、宝を迎えに来た。

午前中の無様さとは打って変わって、午後の彼はずいぶん整っている。シャワーを浴び、髭を剃り、髪まできっちりセットしてきたのだ。

まるで一途な騎士が姫を迎えるため、正装して舞踏会に現れたみたいに。

頬に傷はある。目の下の隈も濃い。けれど全体としては妙に覇気があり、やっぱり格好いい。

宝は彼の姿を見た瞬間、嬉しさを隠しきれず、ぱたぱたと駆け寄った。

「パパパパ!」

別荘じゅうに、幼い歓声が弾けて響く。

巌谷研一は笑って前に出ると、両腕を広げて姫を迎えた。

宝が勢いよく胸に飛び込む。彼は宝をぎゅっと抱き上げる。

巌谷研一の顔に、幸福がふわ...

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