第459章

翌朝、まだ空が白みもしないうちに藤堂光瑠は起き出した。

今日は宝に会いに行く。朝ごはんも持っていってあげたかった。

彼女が目を覚ました瞬間、薄井宴もすぐに起きた。いっしょに身支度をして、いっしょに洗面を済ませ、いっしょにキッチンで手を動かす。

しかも彼は、自分の手で娘のためにねぎ入りの焼き餅まで作った。

「宝に食べさせろ。気に入ったら、いつでも作ってやる。呼べばすぐだ」

光瑠が尋ねる。

「たぶん帰るのは夜になりますよ。あなた、今日も向こうに行くんですか?」

「状況次第だ。仕事が早く片づけば行く。遅くなるなら行かない。迎えは運転手に行かせる」

この日、家族そろって宝に会いに行く...

ログインして続きを読む