第462章

四十分後、六人は巌谷研一の別荘の門前に到着した。

巌谷研一は事前に電話を受けていて、宝を抱いたまま入口で待っていた。車から降りてきた薄井宴を見た瞬間、眉間がきゅっと寄る。宝を抱く腕に、思わず力が入った。

宝を薄井宴に近づけたくない――その気持ちは、隠しようもない。

けれど当の宝は、薄井宴の姿を見つけるなりぱっと顔を輝かせ、甘い声で自分から挨拶した。

「大叔叔!」

薄井宴は小さく笑って応じる。

「宝、元気か」

宝と巌谷研一のそばまで歩み寄り、抱き上げようと手を伸ばす。だが巌谷研一は腕を緩めなかった。

薄井宴を避けるように身をずらし、宝を一歩遅れて来た藤堂光瑠へと渡す。そして宝に...

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