第464章

藤堂光瑠が薄井宴に尋ねた。

「どうして、私がこれから児童心理学のほうに進みたいってわかったんですか?」

「勘だ」

藤堂光瑠は半信半疑の顔になる。

「子どもたちが、山奥のことをあなたに話したんですか?」

薄井宴は切れ長の目を細めた。山奥――その話題が出るたび、彼の顔には好奇心が浮かぶ。

太郎次郎三郎には確かに才能がある。だが、達人に教わらなければ、あの年であそこまでの腕前にはならない。

それに藤堂光瑠だ。頭の回転が速いタイプでもない。むしろ……少し、抜けている。

それなのに漢方の腕は、専門で学んだ北条睦月より上に見える。説明がつくとしたらひとつだけ――教えた師匠が、ただ者じゃな...

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