第479章

薄井昌山は顔を真っ黒にして吐き捨てた。

「どう見分けるかはあいつの勝手だ。俺たちが気にすることじゃない!」

「で、でも……罠ってことはありませんか? 鈴川風月の遺灰をそのまま奪って、宴若旦那に直接持ち込んで取引する、とか……」

薄井昌山は自信満々に言い切る。

「ない! 絶対にない!」

――まさかその藤一が、自分のひ孫。太郎だなんて。殴り殺されても思いつきやしない。

薄井昌山はもっともらしく理屈を並べた。

「藤一がこっちに付けば、がっぽり稼げる。大富豪の座も盤石、名も利も手に入るってわけだ

だが薄井宴と取引したところで、せいぜい端金をもらうだけ。結局は薄井宴に押さえつけられて、...

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