第481章

薄井宴も疑念を抱いたまま、しばし沈黙してから言った。

「あとでおまえたちの祖父の情報を全部洗い出せ。関わりのある人間も全員拾って、一人ずつ当たれ」

太郎と圭人がそろってうなずく。

「うん!」

父子三人は資料の確認を続けた。読み進めるほど、顔色が沈んでいく。

この謎の人物は――まさに悪事の限りを尽くしていた。

麻薬の製造と密売。銃器の密輸。臓器売買。性の取引……。吐き気がするほどの所業が、ずらりと並ぶ。

背筋がぞくりと寒くなる。怒りで腹の底が煮えたぎる。

しかも、その人脈が常軌を逸していた。

海外の危険な勢力といくつも繋がり、国内では要職の人間とも接点がある。

薄井昌山がク...

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