第487章

薄井宴は反射的に次郎を抱き寄せ、物陰へ身を滑り込ませた。

ギィ……と軋む音。

禁区の大門が、誰かの手で押し開けられる。

数人の僧がアーチ状の門をくぐり、中庭へ入ってきた。

手には油灯。枯井の縁まで進み、覗き込む。

「鍵を掛けたときのままだ。誰も触ってない」

先頭の僧が小さくうなずく。

「ああ。準備しろ。始めるぞ」

別の僧が、好奇心を抑えきれない声で言った。

「どれほどの恨みがあったら、遺灰をこんなところに入れるんだよ……

ここには数え切れないほどの悪霊が封じられてる。あいつらは輪廻にも戻れず、怨念が桁違いだ。どんな強い霊でも入ったら……ズタズタに裂かれて粉々になる」

先...

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