第128章:じっと横になって、ベイビー

「奴の主要な拠点は特定された。だが、すでにもぬけの殻だった。側近たちを連れて姿を消したようだ」

「じゃあ、彼もブレアの追放については知っているのね」

「まだ知らなくとも、すぐに知ることになる」カエランの手が私の髪を少し強く掴んだ。彼自身、気づいていないであろう無意識の保護本能によるものだ。「それが奴をさらに危険な存在にする。追い詰められた獣ほど、激しく抵抗するものだからな」

私は首を傾げて彼を見上げた。

「だが、お前のそばには一歩たりとも近づけさせはしない。国境の警備は三倍に増やした。パトロールも強化している。もしブラックウッドの領土に足を踏み入れれば、すぐに感知できるはずだ」

「サ...

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