第18章:レイプ

「取りに来ればいいだろう」ダレルは続けた。「お前にとって大事なものならな」

私はもう一度荷物を確認した。だが、やはりネックレスはどこにもなかった。

あれはかけがえのないネックレスだった。母さんが癌の治療を始めるまで、毎日肌身離さず身につけていたものだ。父さんが亡くなる前に母さんに贈った、最後のプレゼントだったのだ。

「二十分で行くわ」


玄関のドアをくぐると、家の中の空気は何だか違って感じられた。どこか狭く、そして以前ほどの重みを感じさせない。

「ネックレスはどこ?」私は前置きなしに尋ねた。

ダレルは階段の方を顎でしゃくった。「二階だ。お前が置きっぱなしにしたドレッサーの上...

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